Monday, 26 January 2015

スィリザ勝利

ギリシアでの総選挙でスィリザが第一党になった。(下の動画は2013年3月のもの。)




「急進左派連合」という党名からもわかるように、「極左」の政党だ。しかし、実際にツィプラスの言っていることを聞いてみると、かれらの展望に極端なところなど何もない。かれらはギリシアとユーロ圏の国々とを何とか復帰させたいと考えているだけだ。

具体的には、ツィプラスは次のような政策を行うという。
  • 緊縮政策を止める
  • 債務を帳消しにする
  • ダブリン協定に端を発する移民問題を解決する
この三つのねらいの実現のために、かれらはドイツをはじめとするユーロ圏諸国や、IMFをはじめとする国際金融機関と交渉をしつつ、国内においても各銀行の国有化や腐敗した官僚制の見直しなどを行う予定らしい。

時間のかかる大変な交渉だとは思うが、やりたいことのねらいが非常にはっきりしているため、国民も支持を続けやすいし、メディアや批評家もこれについて正確なことを言うことができるのではないか。

2013年3月当時は、ギリシアではネオナチの極右政党が6%の議席を保持していたらしい。そのときの状況と比較すると、スィリザの今回の勝利は特に喜ばしい。しかし、このような勝利の後は、国民の期待が高まりがち。交渉が滞り、短期間で結果を出すことができなかった場合、反動勢力として極右が台頭する可能性もある。現に、第一次世界大戦後のドイツ共産党がそのような立場にたたされた。ツィプラスはこのあたりもよく承知しているらしく、「私たちが勝利しても、魔法の特効薬は存在しない。対話を通してできることを模索していく」と冷静にコメントしている。公の場で国民が自殺するという事件すら起きているギリシアで、国民に冷静さを保ってもらうのは非常に難しいかもしれないが、「現状よりはマシ」という政策を続ければ何とかなるかもしれない。